Diary 2005.02


february 28

 今日はどこも銀行のATMは長蛇の列です。月末ということもありますが、この寒空に道路にまではみだし手持ちぶさたで待つ人の群れは異常な光景です。さすがにこの列に並ぶのを諦めましたが、銀行同士の合併と比例するように、(ATMも含めた)窓口の減少ぶりが目立ちます。最近、銀行からネットバンキングをすすめる電話や郵便が良く来るようになりましたが、その勧誘トークとは裏腹に、この本音は銀行の都合によるものなんですね。もし何らかのトラブルが発生して損害を被ったときどうなるのか、しっかり確認しておかないと大変なことになりそうです。先日のゴルフ場でのキャッシュカードのトラブルでの銀行の対応は、本音が「消費者保護」ではないことを証明したと思います。便利になればなるほど、自分の知らないうちにいろんなことがどんどん進んでいるというのは、ちょっと怖い話ですね。(

 住宅の建設にもこのことはいえます。まして金額が大きいだけにとても大切なことなのではないかと思います。人任せは楽ですが、いい結果をもたらすのは数少ないのではないかと思えるからです。住まいづくりも子育てと同じ(なんでも人のすることですから共通ですね)、時間をかけた適切なコミュニケーションが必要条件ということでしょうか。

※ 利点だけを強調する「法人インターネットバンキングサービス」ですが、この件についてU銀行に問い合わせしてみました。予想通り、自己責任とのことで、ハッキングなどでトラブルが起こることは想定していないとのことです。自分たちの都合で行うことを消費者の便利さのためとすりかえ勧誘するのはどうかとおもいます。ネットの情報は殆どが解読されている現実の中で、余りにも無防備でお客を危機にさらす可能性があることを知っておくべきだと思います。結局、消費者は知らない間にうまく乗せられるのではなく、問題が起こることを前提に加入しないといけないということになります。サービスひとならびの銀行のこの姿勢は自由化とはほどとおいものですが、消費者が連帯して「おかしいものはおかしい」との声を大きくしないと、この傾向はなくなりそうにもありません。(3月1日 記)

february 26

 最近やけに目に付くのがマスコミの迷走ぶりです。NHH vs 朝日新聞、LD vs フジテレビと火の粉が自分の身に降りかかった途端、革新の御旗を保身にすり替えるという有り様は滑稽としか言い様がありません。これは、これまで密室でいろんなことが行われてきたかという証明でしょうが、この重層構造化した情報社会・インターネットの時代にさえこの姿勢を保てる感覚は呆れるばかりです。大半を焼き直し&馴れ合いの番組を放送しておきながら「公共放送である」と恥ずかしげもなくいえるのは異常としかいいようがありません。この国のビジョンを欠いた政界どうよう、3S政策悪乗りのこの業界にどのような手段で物申すことができるのでしょうか?

 去年末にNHKの自動振替を中止しました。新聞は経済中心のため、比較的偏向が少ない(と思える)日経です。そういえば、前者の問題もそうですが、当事者のその後の対応を各報道機関はしっかり追跡し、客観的に報道するつもりはあるのでしょうか?同じ穴のムジナだけに寄ってたかって自然消滅をはかっている様子がありありですが。

february 23
 昨日、竣工後6年一寸前のY邸にいってきました。部屋の吸気口にコウモリが入り込み、フィルターをぼろぼろにしてしまったので、対策を講じて欲しいとのこと。この当時から私は24時間換気を行っていましたが、このようなアクシデントは全く想定外だったのです。このパーツ、スウェーデン製のパッコンという優れ物で、室内側にあるフィルターで有害塵をカットしつつ新鮮空気を室内に取り入れるというものです。計6箇所あるうち2箇所がコウモリ被害にあった後で既に取り払われていましたが、後の部分をチェックしてみてびっくりです。べったりと汚れが付着してフィルターが赤褐色に変色しているのです。引き渡し時に取説をお渡ししていた筈ですが、やはり私たちが竣工後もしっかりと定期的にアドバイスを差し上げないといけないと反省しました。ついでに、内部をしっかり汚れを落とし、他の部分もチェック。この家の換気は便所など水周りの換気扇から排気するという所謂第3種換気(でも使っている材料は殆ど無垢材だったので、測定した結果は竣工時のホルムアルデヒド量はしっかり基準値を下回っていました)ですが、この換気扇も開けてびっくりでした。このY邸はDIYでクライアント自らメンテナンスを結構行っていたようですので、一般の方の場合はもっとひどいことになっている筈で、恐ろしくなってしまいました。この取り換えフィルター、1つ400円弱です。定期的な水洗い含めて是非点検、メンテをしてください。(参考までに写真を掲載します。真ん中が新しいフィルター。左が、良く開けていた部分のフィルターで右は余り開けていなかったところです。この差は歴然です。現在シックハウスの関係で義務づけられていますが、高価な機械装置よりもメンテナンスが一番大切だということを、みんな忘れている気がします。健康も性能の維持も基本的に「自分で守る」ということですね。〜この話しはとても大事な問題なので、別にページを割いて考えてみます。

february 21
 友人F氏の調停案が裁判所から出たのでその打ち合わせにK法律事務所に出向きました。「調停」など初体験だけに興味深く推移を眺めていますが、余りにもこの内容が非論理的で、基本法を遵守していない的外れであることに呆れてしまいました。私は出きるだけ論理的にかつ客観的な意見を作成して打ち合わせしましたが、基本法への取り組みへの姿勢など全てに亘って曖昧で、悪しき慣習にとらわれた実態に驚くばかりです。相手方の弁護士の無頼ぶりといい、日本の司法制度は地に落ちているのではないかと疑うばかりです。専ら三権分立のうち、司法だけはなかなか情報が得られないカテゴリーなので分からなかったのですが、やはり同じ日本社会ですね、すべてシンクロしているのですね。日本社会全体がもたれあってきた体質が、世界から攻め立てられているのが世紀末から起こっている現象でしょうが、このつけは大きく後世にのし掛かる気がします。勿論、建築界も同じですが。

february 19
 あるフードボックスメーカーの方が営業に来られました。イタリアの会社と共同で日本向けに商品を出したということでしたが、付加価値をもった高価格帯のものです。私好みのオールステンレスですが、溶接技術やR加工など日本では対応できないとのことでの共同開発とのこと。今までは、市場品の余りにもローコストパフォーマンスのために、工夫して都度製作してもらっていましたが、諸条件を考えるとやはり手放しで飛びつくわけにはいかないようです。それにしても、ルックス(特にファサード)が、ヨーロッパのアンプなどのフェースと似ているのに笑ってしまいました。
 シンプルモダンなイタリアンデザインの割に、遊び心がないのは「日本向け」ということだからでしょうか?それにしても、最近OEMメーカーの自社製品化への指向が強くなってきているのは歓迎するところです。

february 17

 我が家の末っ子セブンの様子がどうもおかしいので、事務所の近くの動物病院に診察してもらいました。ここの診療所は機械設備が充実していて気にいっているのですが、人間と違い保険が効かない分野だけに治療費が馬鹿になりません。人間は言葉がって症状を伝えることが出きますが動物はそうはいきません。そこで飼い主による動物への的確な観察力が発見の決め手になる傾向が強くなるわけです(これって、乳幼児への対応と良く似ています)。

 今日の診療は、レントゲン、血液検査を触診をしながらしていただきましたが、膵臓機能に関係する数値が良くないことが分かりました。ここの診療所では血液検査の結果がすぐ出るため原因を絞り込み、点滴をしてひとまず様子を見ることとなりました。でも、なんと費用が1.6万円ちょっと。総勢7匹にもなった我が家では、私はどうやら猫のために働いているようで、周囲から見たらさぞ滑稽なんだろうと思います。でも、行きがかりじょうこうなってしまったので仕方がないですね。

 食費の占める割合といい、我が家のニャンゲル係数はうなぎ登りです。

february 15
 大学時代の友人S君から電話があり、同級生のN君が行方不明だという。年齢的なものに不景気が重なって、最近とみにこんな話しが多くなった。昨年、高校の同窓生が明石大橋から身を投げたという話を聞いたし、某国の楽天宰相や大臣の発言とは裏腹に、確実に不景気の構造が蔓延している。
N君の心情は不明だけど、ずっと独身だっただけに踏ん張ることが出来なかったのではないかと思える。人間は誰かのために頑張れるというだから、一人より二人、いや一人と一匹でも力になるのではと思える。その意味でも、一人暮らしの人に是非ペットとの共生を薦めます。

february 13
 久しぶりに大阪の電気街日本橋に自転車で出かけました。この街も1年前に比べても確実に変化している。印象をキーワードで綴ると「マニアック」「店舗のゲリラ化」「アウトロー」といったところか。やたらと目に付くのがパソコン関係のパーツ屋さん、DVDショップ、中古ショップ、違法コピーの露店などで、かつての大型電気屋さんが連続し制服を着た店員さんが呼び込んでいたころとはがらりと変わってしまった。かくいう私もパソコンのパーツと特殊な電源ケーブルなどを買い求めたのだけど、所謂一般的でない掘り出し物はやはりここでないと見つからないことは事実で、大型量販店では満足出来ないマニアックな趣味の人たちの怪しげな店が新しい雰囲気の店舗形態を伴い誕生しているのはおもしろい。所謂サブカルチャーというかアウトローがもたらす、おどろおどろした空間がどのような価値を生み出すのか、興味のあるところではある。

february 11

 午後から草津の兄の家に出かけた。草津は日本一人口増加の多い市だけにどんどん新しい建物が出来、様変わりしている。このあたりは土地も広く広範囲に開発されていっているので車がないと生活に支障があるようで、一家に二台の乗用車はざらな印象。よく見ると、おおよそ35坪程度の家でも自家用車を三台所有なんてこともあるようで、南の庭を潰しカーポートに変えてしまっている家も多く見かける。これは都心の生活者の考え方とは対をなすものともいえるが、このことが結果的に公的機関(バスなど)を風化させてしまい、お年寄りにとって不便この上ない環境となる事につながっていくわけで、なんだか複雑な気持ちになる。

 もうひとつ道路網の再編と同時に一挙に生まれていたロード型コンビニが殆ど姿を消していたのにも驚いた。これはどの系列のコンビニに共通のようで、彼らが揃ってマーケティング戦略を間違えたということになる。また、その店舗跡が面白いように揃って美容院に変わっているのも不思議といえば不思議だが、これは店舗の規模、立地の形態などから誘致しやすかったのだろうが、一見して過剰とも言えるわけで、数年後にどれだけの美容院が残っているのか興味のあるところである。つまるところ、マーケテイングもどこも同じ解(当たり障りのない一般解)ということで、この個性(オリジナリティー)のなさこそ問題なのではと思ってしまう。

february 10

 計画中の建物の無垢床材のサンプルが株式会社高正さん(信英交易改め)から送られてきました。小さいお子さんに優しい無公害のもの(やさしい肌触り)でローコストのものというリクエストに 北欧パイン(+オイル仕上)、和栗、メープル(+ひまわりオイル)、バーチ(+ひまわりオイル)、そして桐とどれも直接肌に触れてもとても感触のいい材ばかりです。価格は¥3100/M2〜6500/M2※と幅がありますが、とてもいい品質のものです。この会社の社長のH氏はこだわり派で、自分がいいと思っていないと売ってくれませんので安心です。最近中国などから安い材料が多く入り、いろんなところが販売していますが、同じ種類の材でもピンからキリまでで、なかなか安心して使えるいいものとなると少ないのが現実です。

 今回送ってもらった桐の床材は中国材ですが135ミリ幅のL=1950の1本ものでなかなかよさそうです。H氏によると新宿のOZONEに同じものを張っているそうですが、私も機会があれば使ってみたいと思っています。(桐の床は一度、名塩の家2で一部採用しましたが、このときはわずか2帖だけでしたが、座って使うところでしたので優しい暖かみのあるスペースになっています)

※無垢材の価格は合板のものとちがいコストが2重構造ではありません。例えば、松○電○や永○などの市場流通の床材の突き板(表面の無垢材は1ミリもない)のものでも、定価¥10000前後ですが、流通経路の複雑さによって実態価格(工務店さんが購入する価格)は不透明です。単純な比較は難しいのですが、適切な所から購入すれば余分な意味のない流通経費はカットされ安くていいものが手に入ります。そのためにも、しっかりと工務店さんに手間代や諸経費を適正に見てあげることが大切です。つまり、どんぶり勘定をする事が出来なくなるわけで、他の工事にもこの考え方が及ぶと、住宅の建設費はリーズナブルになるというわけです。

february 8

 「何事も体験」ということで、昨日からブログをはじめています。以前開いていた趣味サイトが更新が滞り風化してしまった事。当時とネット環境・人口や仕組みが大きく変わったことなど、いろいろやってみないとわからないというのがきっかけです。まだ「ブログ」のイロハはおろか功罪はわかりませんので、しばらくシークレットに使ってみて、折りを見てオープンしようと思っています。

 誰でも簡単につくれて、コミュニケーションできて、どんどん増殖していくそうですが、それだけにどこのブログも同じということではないようで、住宅という「器」に「しかけ」や「運用」といった、ソフトウェアの大切さと似た構図を感じざるを得ません。これも「建築設計」のヒントのひとつになるのではと思っています。

february 6

 20年ほど前に設計した住宅の内部を見る機会があり出かけました。この建物、敷地が前面道路2Mの接道義務を果たしていない敷地で、当時役所から「確認申請は受理するが、許可しない。でも建築しても文句は言わないよ」と、なんとも不思議な解釈で建築された経緯のあるものでした。勿論、こんな状態でしたので公的融資は受けられませんでしたが、(ちゃらんぽらんな)銀行融資は受けられて建築されました。今回転売する段になり、やはりこのあたりの問題が現実的にネックとなり、銀行融資もアウトとなったようで、(所謂)違法建築は何もできないというルールが浸透してきたことを実感しています。

 不動産売買には重要物件説明書を添付するのが義務化されていますが、現在行われている内容ではまだまだ不備と思っています。近年、建物の住宅性能評価制度が出来たことの効果がじわじわと現れてきているとはいえ、実質的な運用面で適正に行われているとはいえるところまでは至っていません。これらを含め、総合的に時間的推移を含めたコンサルタントを行わないと事業者(建築主・クライアント)にとってメリットがなくなるのではないでしょうか?そのためにも無償奉仕ではなく、適正な報酬基準で運用されるようにならないと、トラブルはなくならないのではないでしょうか。

february 4

 昨年末からずっと、ある建物の増築工事の確認申請で大阪市役所に日参です。実はこの建物、30年ほど前に建築確認申請許可になっていたのに完了検査済証を取得していなかったことがネックとなり、具体的にどうすれば合法的に手続きがすすめられるかとう交渉にあたっているのです。この当時は殆どの建物がこの検査済証を取っていない(大阪市で調べるとなんと10件に1件くらいです)のが実情です。これは建物の種類によってもちがいますが、例えば住宅関係では殆どが「なくて当たり前」という風潮だったもので、取得してもしなくとも別段なにも影響がなかったからなのです。私の携わったものは殆どこの手続きをしていますので問題はないのですが、今回のものは他の設計したものでなかなか当時の状況が見えてこないのも、混乱に拍車をかけています。

 以前から提案していますが、合法的な建物には税法上の特典を与え、周期的に状況報告を義務づけ違法性の防止に努めるといったシステムにしないと正直者が馬鹿を見るといったことになりかねません。このような状況の中でも、アブノーマルなルートで取引がされていることもあるようですので、統一見解をはっきりと交付・宣言してもらいたいものです。闇給与、諸経費の着服など最低モラルの地方自治体といわれる大阪市だけに、襟を正した対応を毅然とした態度でして欲しいものです。でも、こんな中でも相変わらず利己だけの利益の労使交渉を厚顔で行っているシーンを見ると期待はできないですね。元三重県知事の北川氏はこれらを許した大阪市民・府民の責任を問われていましたが、確かに私たちの声がないことがこの事態を招いた原因の一つと反省しています。

february 2

 バタバタと慌ただしい日が続いていますが、なかなか成果が上がらないのには気が滅入ります。暇で具体的な仕事があまりない時もあれば、仕事が重なって徹夜をしないといけない時があったりと、なかなかこちらの思うようにはいきません。昨晩はこの冬一番の寒さ(大寒で淀川べりの路面に降った雪が凍って自転車を走らすのが危なかった)だったこともあり、事務所で「お泊まり」してしまいました。このビルの給湯室に電気コンロと瞬間式電気湯沸かし器があるので、夜食は外にでなくてもなんとか自給できます。鍋と最低限の食器があれば、買い込んだレトルト食品でなんとかなるのはずいぶん便利になったものです。定番はパックごはんとパックカレーをお湯に暖めて出来上がりという至って簡単なものですが、やはりこのレベルのものは栄養などを考えると体にはよくないのでしょうが。でも、仕事の合間の気分転換にはぴったりとも。

 そういえば、中国三洋のF氏が、近年冷凍食品と冷凍の輸送手段の発展によって中国の食生活が大きく変わったとおっしゃっていたのを思い出しました。昨年大連出張時除いたスーパーマーケットの食料品売り場の品数や種類の多さに驚いたのですが、世界中で同じものが食べられる時代なんだということですね。住宅の設備機器なども水洗化、システムキッチンの普及などに伴い、衣・食・住と効率優先の生活環境が風土・習慣を無視して一般化していくのはどうしようもない感がします。と同時に、歴史に培われてきた大切なモノが失われていくことの怖さを感じざるを得ません。

  


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